2012年5月
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2012年5月17日 (木)

準決勝の見どころ ②

19日 わかさ 9時半開始
福知山成美-龍谷大平安

 まず、注目は、どの投手が先発するかですね。
 昨年の春季大会で、両校は準々決勝で対戦しました。事前に電話で連絡を取り合った田所監督と原田監督の間では、「ガチンコで」という話になったそうですが、実際の先発は成美が山田君で、平安が坂口君(現大経大)でした。エース格だった津田君(現京産大)と田村君(現3年)をともに温存し、試合後、お2人とも「ふたを開けたら、これだ」と苦笑されていました。

 ただ、成美は3番手として津田君を登板させたのに対して、平安は田村君を最後までマウンドへ送りませんでした。津田君は6回を2安打と好投し、試合も7対4で勝ちましたが、夏の準決勝では、逆に、先発した津田君が5回途中5失点とつかまったのに対して、リリーフした田村君は2回を1安打でピシャリと抑えました。

 私は、その春季大会の観戦記で、抑えられたが、津田君のボールを打席で見られた平安打線と、田村君を見られなかった成美打線、さて、夏に対戦したとき、これがどう影響するのかと書きましたが、結果的には、太田君(現近大)という”隠し球”も含めて、徹底的に投手を隠した平安に軍配が上がりました。

 今週、田所監督と原田監督が電話でお話をされたかどうか知りませんが、準々決勝の日に少し話をされたようです。咋年の経験もあってか、仲村渠弟君と田村君の先発を回避するような雰囲気だったそうですが、さて、当日は、どうなるでしょうか。

 また、過去10年間の記録を振り返ると、春季大会で両校が直接対戦したのは、2008年と咋年(2011年)の2回だけです。2008年は決勝で対戦し、平安(川口君=亜大、小林君=関学大、山口君=日大ら)が6-4で成美(近藤君=関大、植田君=近大、高久君=大産大ら)を破っています。

 ところが、その2回とも、夏は、春季大会に負けた方が京都を制し、甲子園に出場しているのです。まあ、あくまで過去の話ですから、両監督や現役選手たちにとっては気にもならない話でしょうが、スタンドから見守る我々からすれば、ちょっと頭の隅に置いておきたデータではあります。

 今年も、成美対平安は、今から夏の大会まで2ヵ月以上も、あれやこれやと楽しめる京都の「黄金カード」であることは間違いありませんね。

2012年5月16日 (水)

準決勝の見どころ ①

鳥羽-北桑田 (19日 わかさ 12時開始予定)

 鳥羽の五味君、北桑田の畠君、両エースの投げ合いになるのではないかと思います。しかも、ストレートの球速が120キロ台後半同士で、ともに変化球に持ち味のある投手対決です。両チームとも投手の踏ん張りに対して、打撃陣の援護がもう一つという印象もありますのでロースコアの戦いになるかもしれません。

 そうすると、山田監督の采配がさえ、鳥羽が効率よく得点を挙げて逃げ切るのか、応援席も含めて非常にいい雰囲気で戦っている北桑田の勢いが勝るのか、という戦いになるのではないかと思います。

 鳥羽は、昨秋から山田監督が選手をうまく動かされて、少ないチャンスをものにして勝ち上がっています。準々決勝で対戦した花園は、あまりに走者の動きを警戒しすぎ、かえって逆手を取られて失点しましたが、それほど鳥羽=機動力というイメージは強いですね。そのあたり、マウンド上で意外に冷静な北桑田の畠君が、どう対応するかも注目です。

 ただ、畠君は、これまでの戦いぶりを見る限り、秋の優勝投手である五味君ほどの安定感はないようにも見えます。2次戦1回戦の園部戦は途中で降板していますし、準々決勝の京都学園戦も、何度もピンチを背負いました。球速がないだけに、しっかり低めの両サイドにコントロールできなければ、苦しい展開になる可能性もあると思いますね。でも、一戦ごとに成長しているとは思いますので、準決勝ではまた一つ成長した姿を見せてほしいです。

 北桑田の攻撃陣は、のびのび野球という印象です。チームの雰囲気を見ていても、そう思いますが、長谷川監督もあまりサインを出されず、選手に任せるケースが多いそうです。監督采配で勝ち上がるチームと、任された選手たちが自分で判断して攻めていくチーム。準決勝第2試合は、そういう対照的な戦いにもなっています。

2012年5月13日 (日)

準々決勝②結果

鳥羽000004000=4   6H0E
花園000000010=1   5H2E
(鳥羽)五味−北川
(花園)北川、空木−谷口
3塁打=樋口(花)
2塁打=神埼、五味(鳥)

 さすがに準々決勝で見応えのある試合でした。2次戦1回戦をお互いに見ていますので、どんな対応をされるのかと思っていましたが、いろいろと工夫がありました。ネット裏には今も偵察に来ている学校がたくさんありますので、詳しいことは書きません。
 ただ、6回の鳥羽は、先頭の打者が死球で出塁。鳥羽の特徴ある攻撃を花園バッテリーが防ぎに出たのですが、それを鳥羽の山田監督が切り返され、花園側が乱れた結果の4点です。花園のエース北川君は、乱れたのがこのイニングだけでしたので惜しかったのですが、山田監督の采配の妙という言い方もできると思います。このあたり、采配一つで試合が動き、逆手をとられると高校生だけに乱れやすいという面がよく出ていたですね。
 鳥羽のエース五味君は、前の東山戦に続き、細かなコントロールがよくなって安定感が出てきました。花園の北川君も低めにコントロールされて安定感がありますし、お互い守備面で大きく乱れることがなさそうなので、両チームとも夏の活躍が期待できると思います。
 でも、炎天下の激戦が予想される夏は、共にもう一人投手がほしいですね。花園の小瀬監督が、9回1死を取ってから、空木君をマウンドに上げられたのも、わかさスタジアムのマウンドと公式戦を経験させておきたいという意図があったと思います。鳥羽は春季大会であと2試合戦えますので、そのあたりも見据えたいですね。

京学園000000000=0   4H1E
北桑田01000000X=1   2H0E
(京)木下−市川勝
(北)畠−中島
2塁打=清水、中島(北)堂(京)

 投手力と守備力は互角。打力は、むしろ京都学園の方が上回っているという印象でした。しかし、京都学園が得点のチャンスを何度もつぶしたのに対して、北桑田はたった1度のチャンスをものにしました。野球というのは恐ろしいという試合でした。
 京都学園のエース木下君は、ずいぶん精神的に成長していると思います。この日も、課題の立ち上がりを乗り切ると、緩急交えてしっかり投げられました。ただ、2回の1死3塁で外野飛球を狙う打者への初球としては、ちょっと不用心でした。簡単に犠牲フライを打ち上げられました。「1球に泣く」とは、まさにこのことで、夏に向けていい経験ができたのではないかと思います。
 北桑田は、面白いチームです。最近は、試合前のノックを相手チームがしていると、ベンチからその様子を見てグラブさばきや肩、動きなどをチェックするのが当たり前ですが、北桑田はベンチ前でキャッチボールにトスバッティングをしている選手もいれば、客席の高校生と談笑している選手たちもいました。どうなってんのかなと思いましたが、試合をみると、相手チームより自分たちの野球というタイプのチームに見えました。野球そのものは、さすがシード権を取るチームでしっかりしていました。また、京学の打者に対する守りなどを見ると、事前にデータを取っているようにも見えました。前の試合を見ているはずなので、それでOKという判断だったのかもしれません。
 北桑田は、エースの畠君を中心によくまとまったチームで、応援席も含めて戦う雰囲気が非常にいいです。ただ、北桑田は、春季大会のここまで、昨秋に2次戦に進出したチームとは1校も対戦していません。それだけ京都全体が混戦ということもできますが、次はセンバツ出場校の鳥羽戦です。自分たちの野球を貫き通せるのか注目したいと思います。

2012年5月12日 (土)

準々決勝①の結果

翔英00000=0   7H0E
成美6040X=10   12H0E
(翔)森田、進藤−仲川
(成)仲村渠弟−響 
 ※仲村渠は「なかんだかり」が正しいです。勘違いしていました。

2塁打=原井、桑原、西田(成美)、中村陽1年、草田(翔英)

 翔英は5回コールドで敗れましたが、太田監督はある程度の失点は覚悟をされていたのかもしれません。ほとんどの打者に対して、外野をフェンス際まで下げて守らせておられました。そもそも、翔英は、春季大会はエースと2番手がベンチに入っていません。今日の先発は、本来ショートでスタメンの選手です。投手2枚を温存してベスト8への進出ですから、その段階で御の字といっていいのではないでしょうか。夏なら準々決勝以降の3試合にフレッシュな2人が残ります。
 また、スタメンの1年生が成美のエースに対して右に左に鋭い打球を飛ばしたことも大きな収穫でした。さらに、試合に出たあと2人の1年生もバットが振れていましたし、リリーフの左腕も1年生ながら130キロをマーク。これから楽しみです。敗れたことは悔しくて当たり前でしょうが、春季大会は収穫も大きかったと思います。
 一方、成美の先発・仲村渠(なかんだかり)弟君は、寒さから体が動かず、本来のピッチングではありませんでした。翔英打線がバットを振れることもあって7安打されましたが、それでも悪いなりに無得点に封じていますので、こちらも収穫だったのではないでしょうか。夏の大会は、どんな試合もあり得ますから、本来の調子でないところでしのげたのはよい経験だったと思います。

立命100000040=5   11H4E
平安11101011X=6   9H1E
(立命)上原、伊藤−青木
(平安)田村、杉本−久保田

3塁打=嶋田、久保田(平安)
2塁打=青木2、石原2、中村(立命)、久保田、高橋(平安)

 序盤、立命館にミスが続いて、平安の楽勝ペースかと思ったら、先発の田村君が8回に5安打を集められて4点を失い、同点に追い付かれました。5安打のうち3本が2塁打でした。田村君の場合は、寒さのせいというより、気負いのせいに見えました。ここ1番制球が甘くなるところは、咋年と変わっていませんでした。130キロ台でも甘いボールを逃さず打つチームには苦しいですね。いろんな意味で、もうひと工夫必要でしょう。
 立命館は、各打者がパワフルになっていました。冬の筋トレの成果でしょうか。ただ、そのために肥大した筋繊維が、まだ野球の動きになじんでいないようにも見受けられました。それでも夏までに筋肉がなじんでくれば、2年生投手の上原君も準々決勝のマウンドに立てましたし(5回6安打自責点は2)、チームとしても面白い存在になれるのではないかと思いました。

2012年5月10日 (木)

準々決勝の見どころ(2)

≪12日(土) わかさ 9時半~≫

①京都翔英-福知山成美
 この試合で最も注目するのは、成美の先発が予想される仲村渠(なかんだかり)弟君対翔英打線です。理由は2つあります。
 1つは、翔英打線に、吉田君、仲川君、山口君という好打者が揃うことです。本来の4番である榎本君こそ脚の故障で欠いていますが、弟君が、これだけの強打線に対してどんなピッチングができるかですね。しっかり抑えられれば、練習試合も含めて好投を重ねていますし、晴れてチーム内外から成美の「1」として認められた存在になると思います。成美としても、投手陣の中心が確定します。
 もう一つは、翔英のスタメンに1年生が2人名を連ねていますが、この1年生たちが仲村渠弟君にどんなバッティングをするかです。その結果によって、春季大会ばかりか、夏の翔英の戦力まで見通せるように思います。1回戦の福知山戦を見る限り、横浜DeNAへ入団した成美の桑原君が1年生で春季大会に登場した時のような衝撃はなかったですが、センスは感じました。
 太田監督も、1年生を試してみるというより、夏のスタメンに入ってほしいという切実な願いから起用されているように思います。立命館宇治を5回ノーヒットに抑えた弟君のようなピッチャーに、太田監督が即戦力として期待する1年生たちがどんな打撃をみせるのか、非常に興味深いです。

②立命館-龍谷大平安
 原田監督も1回戦後におっしゃっていたように、「立命館に連敗は許されない」。見どころは、その1点に尽きると思います。平安がリベンジするのか、返り討ちにあうのかですね
 昨秋の平安は、自信満々に戦いながら自滅して敗れました。細かい指摘は省きますが、これは、実は大会前から原田監督が危惧されていたことでした。人間としてしっかりしていた咋年の3年生たち(ベンチ外も含め)に引っ張られ、夏の甲子園へ出場したタレント軍団の2年生でしたが、人間的にはまだまだ幼い部分がありました。そして秋の新チーム、自分たちが中心となって戦った時、その実力をドシッと落ち着いて十分に発揮することができなかったのです。あれからひと冬越え、タレント軍団は、人としてもどれだけ成長できたのか、楽しみにしています。
 また、平安は1次戦から3戦連続コールド勝ちですが、その実力が本物かどうかを見るには、咋年のセンバツで近畿の補欠1位校だった立命館はピッタリのチームでもあります。
 一方、立命館は、昨秋からどれくらい底上げできているかですね。昨秋は実力+チーム一丸となった団結力と勢いで勝ち進んでいったように思いました。冬の厳しいトレーニングに耐え、実力がどこまで伸びているのか。平安相手に、その成果をしっかり見せてほしいと思います。

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